浜松市楽器博物館探訪


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チェンバロ F.E.ブランシェ2世(パリ)作 1765年 浜松市
楽器博物館所蔵

 先日、1日の休暇を利用して、多くの友人たちが私に夢中になって話を聞かせてくれていたこの博物館を訪れてみた。
 東京から新幹線で2時間、浜松駅から徒歩数分のところにあるこの音楽空間は、芸術に関心を寄せ、芸術を愛する人々のための空間である。明るく、好意的な雰囲気で、建築的な空間のその静けさの中に、世界各地からやってきた何百もの数の楽器が展示されている。

 クラヴサンにももちろん上席が与えられている。特にイタリアはフィレンツェ製のチェンバロから1646年のイギリスはロンドン製のハープシコード、そして、18世紀フランスはパリで、名の知れたブランシェ一族によって作られたクラヴサンが展示されている。さらにスピネットやヴァージナル(長方形や台形の小型の撥弦鍵盤楽器)といった楽器もたくさんある。

 今月のおすすめがこの素晴らしい博物館であることはもうお分かりでしょう。ぜひ足を運んでみていただきたい。あなたは驚かれることでしょう。
ちなみに、その1日を完璧にしめくくるために、この地方の名物うなぎを味わうこともお忘れなく。

テシュネ・ローラン


浜松市楽器博物館
〒430-7790 静岡県浜松市板屋町108-1
Tel: 053 (451) 1128

パリ国立高等音楽院を卒業。01年、音楽之友社より「フランス・バロック舞曲集」を、03年、全音楽譜出版社より「全音ピアノライブラリー・18世紀フランス王朝時代からの鍵盤曲集」を出版。同年コジマ録音より「チェンバロ+日本Ⅰ」(ALCD・9045)をリリース。
現在、東京芸術大学助教授、桐朋学園大学講師。